豆知識(4)ねじの起源
ねじの起源はどんなところにあるのか御存知ですか?
起源として考えられているのは諸説ありまして、代表的なものは、巻き貝をヒントにしたという説と、木に巻き付く蔓植物をヒントにしたという説があります。
ねじが部品として使われ始めたのは紀元前300年頃、アルキメデスによりねじを利用した螺旋揚水機(ポンプ)が発明されたことが始まりと言われています。
締結用のねじとしては15世紀のルネッサンス期にレオナルド・ダ・ヴィンチが機械要素のひとつとしてねじを重要視したことで、ねじを使用した機械を設計しました。
産業革命期に入ると大量生産のための工業用機械の発展と製作技術の向上に伴い金属製のねじによる締結が重要な要素となってきました。
16世紀半ばにやっと日本へねじが伝来します。正確にはポルトガル船が種子島に漂着した際に藩主が購入した火縄銃にねじが使われていました。
この火縄銃を模造したことが日本のねじ製造のはじまりで、その後、火縄銃が戦国武将達にもてはやされ普及することで、ねじも普及してゆきました。
19世紀に入り、それまで「現場合わせ」的であったねじに「標準化」の発想が生まれ、1841年 英国のウィット・ワースにより「標準ねじ」が提唱され標準化・規格化がすすみました。
その後、アメリカでも標準化が提唱され、ウィリアム・セラーズがウィットねじに改良を加えたものを発表し、アメリカねじとして発展し、1848年には政府関係事業に採用されました。そして第2次大戦が始まり、武器などに使うねじの互換性の必要から、アメリカ・イギリス・カナダの三国が協定してつくったユニファイねじに発展しました。
さらに1894年フランスで制定されたSIねじは現在普及しているメートルねじの原型となりました。
これから22世紀へ向かうさまざまな工業技術の根底もねじが支え続けていきます。